今回の記事では
①Excelの関数って何? 結局何の関数を覚えれば良いのか分からない
②どんなときに関数を使えば良いのか分からない っていうか関数にはどんなメリットがあるの?
こういった疑問に答えます
✔Excelでよく使う関数に関するテーマ
・Excelの関数はよく使うものに絞って使い方を覚えるのが正解です
・関数のメリットは数式では面倒な結果を簡単に表示してくれることです
この記事を書いているのは
現在、エステサロン経営をしながらITを使った現場のマネジメントを行い
現場でOfficeを約20年活用し続けている鶴谷朋亮が解説しています
今回は「実務でよく使う関数」を一覧表にまとめ、実務を想定した基本的な使い方を解説していきます
目次を使って読みたい項目へ
Excelの関数はよく使うものに絞って使い方を覚えるのが正解です
Excelの関数を覚える時は実務でも使える関数を中心に覚えることが重要です
なぜなら2021年現在で関数は480種類以上あり、全て覚えることは出来無いし使わなければ意味が無いからです
でも具体的にどの関数を覚えれば良いのか分からないですよね?
そこでよく使う関数と基本的な活用方法をまとめてみましょう
よく使う関数を10個に絞って覚えれば関数の魅力に気づくことが出来ます
実務でも使いやすい関数に絞り込むことで関数の魅力とその価値に早く気づくことができ、Excelの価値も実感することが出来ます
まずは10個の関数とどんなことが出来るのか? という事を一覧表にまとめて見てみましょう
関数名 | 出来ること |
SUM関数 | 指定のセル範囲の数字を合計してくれる |
SUMIF関数 | 条件に合った数字を合計してくれる |
SUBTOTAL関数 | フィルタで表示した数字を合計してくれる |
IF関数 | 条件に合った結果を表示してくれる |
COUNTIF関数 | 条件に合った数を数えてくれる |
VLOOKUP関数 | 条件に合った結果を表示してくれる |
ROUND関数 | 小数点以下の数字を四捨五入してくれる |
ROUNDUP関数 | 小数点以下の数字を切り上げてくれる |
ROUNDDOWN関数 | 小数点以下の数字を切り捨ててくれる |
ASC(JIS)関数 | 文字を半角(全角)英数に変換してくれる |
次はそれぞれの関数の基本的な使い方を見ていきましょう
SUM関数
SUM関数は指定した範囲のセルに入力されている「数字の合計」を自動で計算してくれます
基本的な使い方は「=SUM(E3:E17)」といった感じで合計したいセル範囲を指定すればOKです
今回のように販売額の合計金額を自動的に計算したい時に使うと便利です
関数の一番基礎的な使い方のでまずは、SUM関数の使い方を覚えると他の関数も使いやすくなります
関数の基本的な使い方は、「=関数名(指定範囲+条件)」となるので覚えておきましょう
SUMIF関数
SUMIF関数は指定した範囲のセルに入力されている「数字の合計」を「指定した条件」で自動計算してくれます
基本的な使い方は「=SUMIF(B3:B17,B18,E3:E17)」といった感じで「合計したい条件のセル範囲」と「合計したい項目のセル」と「合計したい金額のセル範囲」の3つを指定すればOKです
SUMIF関数はSUM関数と似ていますが、使い方が少し違う点に注意しましょう
「=SUMIF(B3:B17,」の部分は商品名のB列の範囲を指定してます
次の「B18,」の部分は合計したい項目が入力されている「B18セル」を指定します
これで商品名の範囲の中から「リンゴ」という文字を検索する準備が出来ました
最後の「E3:E17)」の部分はSUM関数と同じで合計したい範囲を指定します
今回は販売額の合計を計算したいのでE列の範囲を指定しています
これらの条件を指定することで、3行目~17行目の範囲で指定した商品の合計額を自動で計算してくれます
指定方法が独特なので慣れが必要ですが、慣れてしまえばすごく簡単に項目別の合計金額を計算することができます
SUBTOTAL関数
SUBTOTAL関数は指定した範囲で表示されているのセルの「数字の合計」を自動計算してくれます
基本的な使い方は「=SUBTOTAL(9,E3:E17)」といった感じで「計算式の種類」と「合計したい金額のセル範囲」の2つを指定すればOKです
SUBTOTAL関数はパッと見ではSUM関数と同じように見えます
ただし、大きな違いはフィルタを使って表示する項目を限定していることです
どちらかというとSUMIF関数に近い使い方になります
一番大きな特徴であるフィルタで条件を絞り込んで計算する場合、SUM関数だとフィルタの設定を無視して隠れている金額の合計もしてしまいます
SUMIF関数であればほとんど同じ結果を出せますが、項目を都度指定しなくてはいけないので面倒になります
その点SUBTOTAL関数は、フィルタ機能で絞り込んだ結果を計算してくれるので複数の条件であってもスムースに答えを表示してくれます
設定方法は「=SUBTOTAL(9,」の部分で計算方法を指定しています
今回は合計金額が知りたかったので「9」を指定しています(その他の計算も出来ます)
次の「E3:E17)」は合計したい範囲なのでSUM関数と同じように設定すればOKです
基本を覚えてしまえば、すごく便利で使いやすい関数なのでオススメです
IF関数
IF関数は指定した条件で「結果を変えて表示」してくれます
基本的な使い方は「=IF(E18<B19,”作戦会議だ”,”OK順調だ”)」といった感じで「条件の指定」と「条件と一致する場合・しない場合」の3つを指定すればOKです
IF関数の設定方法は「=IF(E18<B19,」の部分で条件を指定しています
今回は合計金額である「E18セルの金額」が目標金額である「B19セルの金額」と比べて、合計金額が目標金額を超えているかを判断しています
次の「”作戦会議だ”,”OK順調だ”)」の部分は結果によって表示する内容を指定しています
この場合は「目標金額が大きい場合「作戦会議だ」と表示してね」そうでなけれえば「「OK順調だ」と表示してね」という設定をしています
結果によって表示出来るのは文字だけではなく、更に計算させることが出来るなど一番使う機会が多い関数なので、絶対に使えるようにしておきましょう
使えるようになると、めちゃくちゃ便利なので一番オススメの関数です
COUNTIF関数
COUNTIF関数は「指定した条件の項目の数」を数えてくれます
基本的な使い方は「=COUNTIF(B3:B17,B20)」といった感じで「数える範囲の指定」と「数える項目のセル」を指定すればOKです
COUNTIF関数の設定方法は「=COUNTIF(B3:B17,」の部分で数えるセル範囲を指定しています
次に「B20)」で数えたい項目のセルを指定します
これだけ設定すれば、数えたい項目の数を正確にカウントしてくれるのでオススメです
VLOOKUP関数
VLOOKUP関数は「指定した条件と一致した項目」を表示してくれます
基本的な使い方は「=VLOOKUP($G$3,$A$3:$E$17,5,0)」といった感じで「検索したい項目のセル」と「検索する範囲」・「検索する列数」・「検索条件」を指定すればOKです
VLOOKUP関数の設定方法は「=VLOOKUP($G$3,」の部分で検索したい項目のセルを指定しています
次に「$A$3:$E$17,」の部分で「果物の販売リスト全体」を指定します
次に「5,」は左端の列から数えて「5列目」の値を表示するように指定しています
最後の「0)」は完全一致している項目を表示させる設定です(基本は0でOK)
これで「G3セル」の日付を変更すれば販売額などが自動的に切り替わる仕組みが作れます
Excelを実務的に使うときには欠かせない関数の一つです
ROUND関数・ROUNDUP関数・ROUNDDOWN関数
VLOOKUP関数は「指定した桁数以下の端数」を処理して表示してくれます
ROUND系の使い方は基本的に一緒なのでまとめて解説します
基本的な使い方は「=ROUND(AVERAGE(E3:E17),0)」といった感じで「端数処理したい数字」と「端数処理の位置」を指定すればOKです
ROUND関数の設定方法は「=ROUND(AVERAGE(E3:E17),」の部分で端数処理したい数字を指定します
今回はAVERAGE関数で平均価格を調べた結果の数字に対して処理しています
ちなみに平均金額は「¥9,735.47」です
次に「0)」を指定して小数点未満第一位つまり「.4」の部分を対象にしています
ROUND関数は対象の数字を四捨五入する関数なので「4」は切り捨てになり「.00」という表示になります
同じように「ROUNDUP関数」は切り上げ「ROUNDDOWN関数」は切り捨てを強制する関数で設定方法は全く同じです
時間の計算や給与の端数計算・手数料の計算など1円未満の処理をルール化されている場合にとても便利な関数なのでセットで覚えておきましょう
ASC(JIS)関数
ASC(JIS)関数は「指定した文字の半角・全角」を自動で変換してくれる関数です
基本的な使い方は「=ASC(B3)」といった感じで「半角の文字にしたいセル」を指定すればOKです
ASC関数の設定方法は「=ASC(B3)」の部分で半角の文字に統一してくれます
これだけなのですごく簡単です
JIS関数は同じ方法で全て「全角」にしてくれる関数です
全角と半角が混じって入力されることが実務では多くあり、それを手作業で修正すると無駄に時間が掛かります
この関数を使えば簡単に修正出来てWordの文章もコピペすれば修正可能なので思っている以上に価値がある関数です
以上でオススメの関数10選の解説でした
こんな風に、よく使う関数を10個に絞って覚えれば関数の魅力に気づくことが出来ます
繰り返しになりますが、Excelの関数を覚える時は実務でも使える関数を中心に覚えることが重要です
関数のメリットは数式では面倒な結果を簡単に表示してくれることです
関数の最大のメリットは計算式ではなくセルを指定することで複雑な計算を簡単にしてくれることです
例えば今回の果物の販売リストの合計額を計算式とSUM関数で比べてみましょう
計算式の場合は「=E3+E4+E5+E6+E7+E8+E9+E10+E11+E12+E13+E14+E15+E16+E17」となります
算数での計算式だと数字を直接書くことになるのでより長い式になるので効率が非常に悪いですよね
一方SUM関数でセル範囲を指定すると「=SUM(E3:E17)」これだけで終わりです
結果を見比べてみると
結果は全く同じですが式の複雑さが全く違いますよね
エクセル初心者でたまにあるのがこんな風に複雑な計算式を使って答えを出していることです
確かに算数の式よりは短く書くことが出来て便利ですが、複雑で間違いやすいですよね
この「複雑を簡単に変えてくれる」のが関数の役割です
今回紹介した「よく使う関数の一覧表」の内容はしっかり覚えてしまうことがオススメです
私が実務で使うことが多いものばかりなので覚えておいて損はありません
もし、より詳しく関数について知りたい場合は下記の本を購入する方法もあるので関数に興味があれば1冊は買っておくと便利です
繰り返しになりますが、関数の最大のメリットは計算式ではなくセルを指定することで複雑な計算を簡単にしてくれることです
オススメのExcel関数の解説書 5選
関数を本で学ぶ時は次に上げるものがオススメです
本を購入をオススメしている理由と各本の紹介に関して、下記の記事で詳しく解説しているので合わせて読んでみてください
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