今回は、Wordの応用編第3弾「アウトライン」についてです。
アウトラインって何でしょうね?
アウトでラインっていうだから、外側の線を表してるんでしょうね。(たぶん)
実はアウトラインとは『大枠』といった意味です。
アウトライン
別名:アウトライン機能
【英】outline
アウトラインとは、一般的には輪郭や大筋といった意味を表す単語である。特にExcelにおいては、リスト形式になっているデータの詳細部分の表示と非表示を切り替えるための集計機能を指す。Weblio辞書のIT用語辞典バイナリより引用
Excelでアウトラインを用いると、ワークシートの特定の範囲について、詳細レベルを折りたたんで見出しや合計が入力された行、または、列だけを表示したり、合計行、または、合計列の隣に詳細データを展開して表示したりすることができる。
つまり、Wordでいうアウトラインとは、「見出し」を付ける作業のことです。
「見出し」とは、言い換えればジャンル(グループ)分けのことですね。
例えば、今回の例題として使っている「全国の動物園&水族館」の資料ですが、これを見出し(ジャンル)に分けるとこんな感じです。
「都道府県」→「大見出し」・「水族館名」→「中見出し」・「その他の内容」→「本文」といった具合です。
住所でいうと、国会議事堂のある「東京都千代田区永田町1-7−1」
「東京都」→「大見出し」・「千代田区」→「中見出し」・「永田町」→「小見出し」・「1-7-1」→「本文」
ざっくりですが、こんな感じにジャンル分けする作業のことですね。
とは言っても言葉だけでは伝わりづらいので、一緒に設定しながら見ていきましょう。
今日も元気に Let’s GO!!
目次を使って読みたい項目へ
アウトラインを使えば「まとめる」作業がめちゃ早になる
まず、今回は全国の水族館の情報をまとめた完成品を見てみましょう。
内容は、「としとしWeb水族館」様の情報を流用させていただきました。
こんな資料が結構簡単に出来ちゃうんです。
でも、ぶっちゃけアウトラインの機能を使わなくても書式のコピーなどを駆使すれば比較的簡単に同じようなものは作れます。
「いや、だったらなんで紹介すんねん!!」って言われそうですが、実はこのアウトラインをちゃんと使えば、内容の変更にものすごく強い書類が作れちゃうんです。
このアウトライン機能。実は向いている書類と向いていない書類があります。
次は、アウトラインの向き不向きを抑えていきましょう。
アウトラインに向き不向きの書類をしっかり抑えよう
まず、アウトラインが向いている書類とそうじゃない書類について整理してみましょう。
アウトラインは、分かってしまえばすごく便利なんですが、何でもかんでも簡単にすることは、出来ないんですね。
アウトライン機能を使えば作業がはかどる書類を中心に向き不向きを見ていきましょう。
どんな書類が向いているか例を上げてみましょう。
- 取扱説明書(マニュアル)
- 就業規則
- 電子書籍(本・カタログ)
- レポート
おおよそこんな感じです。結構少ないですよね。
こうして見ると向いている書類にはある共通の特徴が見えてきませんか? そうなんです。長文でカテゴリー(種類)分けした方が良い書類に向いています。
逆を言えばその他の書類作りには向かないと言ってもいいでしょう。
例えば、POP(ポップ)の作成のような自由なレイアウトは、向かないですしカテゴリー分けする必要が無ければ別に必要は無いですよね。
こんな風に「カテゴリー+内容が追加・変更・削除」される書類は向いているんですね。
アウトラインの設定は、Wordに文字だけ入力すればOK
アウトラインを設定するときは、元になる書類は文字の入力だけ済ませて下さい。
Wordの素人さんや事務作業が多かった方に多い傾向なんですが、書類を作ろうとすると「文字を入力→書式設定→入力→設定」という順番で作業をしてしまいがちです。
でも、これはなるべく避けて、書式の設定やアウトラインの設定は最後に行うようにしましょう。
早い段階でイメージを見たい気持ちは分かりますが、ココは一旦落ち着いてこんな風に入力だけ進めましょう。
原本はダウンロード出来るので、一緒にやってみたい方はダウンロードして下さい。
アウトライン表示って何?
さて、今回は【都道府県】→【 水族館名 】→【その他の情報】という階層にして資料を作ってみましょう。
階層のイメージをまずは掴んでおきましょう。今回の場合はこんな感じです。
タイトルは見出しには含まれないんですが、これから作る資料はこんな風に枝分かれした情報を「1段階目はこの書式」→「2段階目はこの書式」などと階層によって表示方法を設定していきます。
そう言われると、とっても難しそうで大変そうですよね。
ところがです。そこはWordの機能を上手に使えば簡単に出来ちゃうのでご安心あれ。
では、まずはアウトライン表示について見ていきましょう。
いつものWordの表示は、「印刷レイアウト」という表示方法です。
意味は、そのままですね。
印刷した時のイメージを基にして表示しているので、どんな風に印刷されるかがパッと見で分かるのですごく便利ですね。
問題は、どうやってアウトライン表示にするかですが、ビックリするくらい超簡単なので切り替え方を見てみましょう。
①「表示タブ」→「表示グループ」→「アウトライン」ボタンをクリックします。
②アウトライン表示切り替わると、全部の文字の前に「●」がついて「アウトライン」タブに切り替わります。
元の表示に戻すには、「アウトライン表示を閉じる」ボタンをクリックすれば、元の「印刷レイアウト」に戻ると覚えておけば落ち着いて作業が出来ますよ。
これだけの作業です。めっちゃ簡単でしょ。
次は、この謎の表示についてポイントを抑えていきましょう。
なんじゃこりゃ!! アウトライン表示の謎を解け
次にアウトラインの設定をしていきながら、アウトラインの仕組みと謎を解いていきましょう。
設定の前にこの書類の「タイトルともじく」を追加します。
①一度アウトライン表示を閉じて、「タイトル・もくじ」を追加します。
目次は仕上げの時に自動で作れるので、仮設定位置に【もくじ】と入力しています。
②もう一度アウトライン表示に切り替えましょう
③切り替わったら「北海道」の文字を選択しましょう。
④ 「アウトラインタブ」→「アウトラインツール」の「<<-」マークをクリックします。
⑤「北海道」の左横のマークが「●」→「+」マークになって、「本文」→「レベル1」に変わります。
⑥次は「旭山動物園」文字を選択します。
⑦北海道と同じように「<<-」マークをクリックします。
⑧続いて「→」をクリックします。
⑨「レベル2」に変更されて、「北海道」の文字より右側に移動します。
アウトラインの設定が終わるとこんな感じに表示が変わります。
これで、北海道などの「都道府県」という【大グループ】に旭山動物園などの動物園(水族館)という【中グループ】、各施設の情報という【小グループ】のグループ分けが出来ました。
つまり、アウトラインの設定とは、こんな風にグループ分けする作業だということを把握出来れば、OKです。
作業は、そんなに難しく無いですよね。
同じ要領で他のアウトラインの設定をすれば、下準備は完了です。
アウトラインの設定済みファイルをダウンロードできるのでサクッと進みたい方はどうぞ
表題&テーマの設定・もくじの挿入と改ページで資料を完成させよう
さて、ココまでできればあとは、ほぼ自動です。
仕上げに見た目の設定と目次を挿入してみましょう
①タイトルに自動で書式の設定をしたいので、タイトル行をクリックしたら、「ホームタブ」→「スタイルグループ」の「表題」をクリックします。
②自動で書式を設定するには、「デザインタブ」→「ドキュメントの書式設定グループ」の「影付き」をクリックしましょう。
今回は、「影付き」を選びましたが、別のデザインでもOKです。
③目次を自動設定したいので、【もくじ】の文字は削除します。
④「参考資料タブ」→「目次グループ」の「自動作成の目次1」をクリックしましょう。
⑤もくじが自動的に挿入されるので、「目次と本文を分ける」ために
「挿入タブ」→「ページグループ」の「ページ区切り」をクリックしましょう
⑥目次下に「改ページ」と挿入されて、目次と本題が別ページになればOKです。
⑦タイトル下の目次の名前が「内容」になっているので、「もくじ」に書き換えれば完成です。
まとめ
さて、今回はいかがでしたか?
Wordはこんな風に使うと、目次付きの書類がこんなにサクッと作れちゃうんです。
これだったら、修学旅行でよく見る「旅のしおり」なんかも工夫次第で簡単に作れちゃいますし、パンフレットを作るときにも重宝します。
アウトラインの活用法としてよく紹介さえるのは、就業規則などの小難しい資料づくりです。というのはよく目にするんですが、こうやって使えば楽しいですよね。
今回は、文字だけの簡単な書類なのでちょっとさみしいと感じると思いますが、もっと作り込んでいけば、普通のWordと同じなのでイラストでも写真でも設定し放題です。
今回の重要なポイントは、レベル設定です。
レベル設定とは、見出しの設定のことで見出しに設定した項目を基に文字の装飾をしたり、Wordが自動的に見出しをまとめることで目次を自動的につくるための設定をしているんだ。ということを抑えられればOKです。
そして何より、見出しに設定されたものは、あとで変更・削除しても書式も目次もほぼ自動で変更してくれるんですよ。
詳しい話は改めてご紹介予定です。
WordもExcelもどんな使い方をすればどんなことができるのか。
まずは、基本的な使い方になれたら、色々なことができそうだと思ってもらえると思います。
そうしたら、これってこんな使い方もあるよな。
そんな風に思えたら、Wordは勝手に使いこなせていくものです。
自分のテンションが高くなるモノづくりをしてみて下さいね。
それが、すべての物事の上達法だと私は思っています。
最後まで読んで下さりありがとうございました。
それでは、次回またお会いしましょう。 ばいにゃ!!!
コメントを残す